多発性硬化症治療薬S1P受容体モジュレーター、その作用機序と他疾患への応用可能性

📚 掲載誌:Lancet | 掲載日:2021-09-25 | DOI:10.1016/S0140-6736(21)00244-0

📄 原題:Sphingosine 1-phosphate receptor modulators in multiple sclerosis and other conditions.

🔗 PubMed:PMID: 34175020

【背景】

スフィンゴシン1リン酸(S1P)シグナル経路は多様な生理機能に関与し、リンパ球遊走、脳・心機能、血管透過性などを制御するため、S1P受容体(S1PRs)は様々な疾患の治療標的として注目されてきた。腎移植後の拒絶反応抑制薬として開発されたが、現在承認されているのは多発性硬化症のみである。

【結果】

多発性硬化症におけるS1PRモジュレーターの主要作用機序は、リンパ球上のS1PRサブタイプ1に結合し、受容体の内在化とリンパ節からのリンパ球遊出を促進するS1P勾配への応答性喪失による。これにより循環リンパ球が減少し、中枢神経系への炎症細胞浸潤が抑制される。フィンゴリモド、シポニモド、オザニモド、ポネシモドの4剤が多発性硬化症治療薬として承認されている。

【臨床へのインパクト】

S1PRモジュレーターは多発性硬化症に対してリンパ球遊走抑制という明確な作用機序を持つ。現在、多発性硬化症治療薬として4剤が承認されており、臨床現場での選択肢となっている。さらに、前臨床データや進行中の臨床試験から、今後心臓病や血管疾患など、多発性硬化症以外の疾患への適応拡大の可能性が示唆されており、将来的に日本の臨床現場における処方薬の選択肢が広がる可能性がある。

本記事は AI(Gemini)が PubMed 上の英語 Abstract を要約したものです。臨床判断には必ず原著をご確認ください。

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