冠動脈バイパス術でのトラネキサム酸は出血を抑えるが、死亡や血栓症は減らさず、けいれんリスクは増大

📚 掲載誌:N Engl J Med | 掲載日:2017-01-12 | DOI:10.1056/NEJMoa1606424

📄 原題:Tranexamic Acid in Patients Undergoing Coronary-Artery Surgery.

🔗 PubMed:PMID: 27774838

【背景】

心臓手術におけるトラネキサム酸は出血リスクを減らすが、予後改善に繋がるかは不明でした。また、血栓形成促進作用やけいれん誘発作用の懸念もあり、その安全性が注目されていました。

【結果】

冠動脈バイパス術患者において、トラネキサム酸群の主要複合アウトカム(死亡、血栓症)発生率は16.7%に対し、プラセボ群は18.1%であり、有意差はありませんでした(相対リスク0.92, 95%CI 0.81-1.05, P=0.22)。輸血量はトラネキサム酸群で有意に少なく、術後けいれんはトラネキサム酸群で0.7%と、プラセボ群の0.1%より有意に高頻度でした(P=0.002)。

【臨床へのインパクト】

冠動脈バイパス術において、トラネキサム酸は出血を抑制し輸血量を減らす効果は確認されましたが、死亡や血栓症といった主要な合併症のリスクを低下させることは示されませんでした。一方で、術後けいれんのリスクが増加する可能性が示唆されたため、出血リスクとけいれんリスクのバランスを考慮した慎重な使用が求められます。

本記事は AI(Gemini)が PubMed 上の英語 Abstract を要約したものです。臨床判断には必ず原著をご確認ください。

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