貧血蔓延地域での乳児への鉄剤投与、発育・機能改善効果は認めず
【背景】
貧血が蔓延する低中所得国では、乳幼児への鉄剤や複数微量栄養素粉末の普遍的投与がWHOから推奨され広く実施されている。しかし、これらの介入が発育や機能に与える利益と安全性の実態は不明であった。
【結果】
バングラデシュの生後8ヶ月乳児3300人を対象に3ヶ月間の鉄シロップ、複数微量栄養素粉末、プラセボを投与。主要評価項目である認知機能発達(Bayley尺度)において、鉄シロップ群(プラセボとの差 -0.30点、95%CI -1.08〜0.48)または複数微量栄養素粉末群(プラセボとの差 0.23点、95%CI -0.55〜1.00)ともにプラセボとの有意差は認められなかった。
【臨床へのインパクト】
本研究は、貧血が蔓延する地域における乳児への3ヶ月間の鉄剤投与が、認知機能発達やその他の発育・機能アウトカムに明確な効果をもたらさない可能性を示唆する。WHOの現行推奨の再評価や、鉄剤投与の対象を絞り込む必要性を示唆するものであり、普遍的投与戦略の見直しに繋がる可能性がある。日本国内の乳幼児への鉄剤投与方針に直接影響するものではないが、国際的な公衆衛生戦略を考える上で重要な知見となる。
本記事は AI(Gemini)が PubMed 上の英語 Abstract を要約したものです。臨床判断には必ず原著をご確認ください。

