がん治療関連心機能障害の予測モデルは実臨床導入に不十分、HFA-ICOSツールも性能不足
【背景】
がん治療関連心機能障害(CTRCD)は、がん患者やがんサバイバーの予後を左右する重要な合併症である。そのリスクを予測するモデルは多数開発されているが、その性能や実用性については不明な点が多い。本研究は、既存のCTRCD予測モデルを系統的にレビューし、その性能を定量的に評価することを目的とした。
【結果】
56件の研究から51の予測モデルと12の外部検証モデルが特定された。ほとんどのモデルは成人(34/51、67%)の乳がん(20/34、59%)または血液悪性腫瘍(6/34、18%)患者を対象としていた。HFA-ICOSツールは最も頻繁に検証されたが、リスクを過小評価する傾向があり、乳がんの抗HER2薬治療患者におけるC統計量は0.60(95%CI 0.52-0.68)と低かった。
【臨床へのインパクト】
既存のCTRCD予測モデルは、主要な性能指標の報告が不十分で、外部検証も限られているため、現時点では広く臨床導入するにはエビデンスが不足している。特にHFA-ICOSツールは軽度CTRCDを含むイベントでは性能が不十分であり、日本の臨床現場でCTRCDリスク評価に用いる際には、その限界を認識し、過信しないよう注意が必要である。今後は、大規模なデータセットを用いた検証とモデルの更新が求められる。
本記事は AI(Gemini)が PubMed 上の英語 Abstract を要約したものです。臨床判断には必ず原著をご確認ください。
